国際教養大学アジア地域研究連携機構では、秋田県における文化観光の振興を目的として、世界に発信する研究プロジェクトを始めました。ここでいう文化観光(cultural tourism)とは、国際記念物遺跡会議(イコモス)の憲章(1976)で定義付けられているように、文化遺産の保全にとって望ましい形態の観光のことを指します。本県には祭礼、民俗、遺跡や歴史的建造物等、豊富な文化遺産が残されており、観光振興の将来を考える上で重要な資産と言えます。これらを将来にわたって保全しながら、人口減少社会にあっても持続可能な観光資源となす方策が求められています。本プロジェクトでは、インバウンド観光を業務とする㈱トラベルデザインと連携して、様々な文化観光情報を外国人観光客に向けて発信し、どのような反響があったかを分析することで、商品化可能な観光コンテンツを地域に向けて提案することを目的としています。学生に最低1年間の留学を義務づけるほか、世界中から多くの留学生が集まる本学の特性を生かし、SNS等での情報発信は全て多言語で行います。この取り組みが地域における新たな産学連携のモデルとなれば幸いです。
(国際教養大学アジア地域研究連携機構 助教 根岸 洋)
IAC (Industry-Academia Collaboration) Project/ AIU X TD (Travel Design) Akita Cultural Tourism Information Project In order to contribute to the promotion of Inbound Tourism in Akita prefecture, IASRC (Institution for Asian Studies and Regional Collaboration) of Akita International University has started a new research project under the partnership with Travel Design Ltd. Cultural tourism is, as declared in the ICOMOS charter (1976), that form of tourism whose object is the discovery of cultural heritage. The purpose of this project is to develop a methodology to utilize fruitful cultural resources in Akita prefecture as sustainable tourist attractions from foreign countries. ]]>