今日は外国人目線について。

いつもお世話になっている羽後町でSatoyama Kichenという企画を実施していた時でした。

Satoyama Kichenは参加者がそれぞれ地域の方と里山に入り、その日の食材を採りに行くところから始まります。田植えをしたり、キノコや山菜を採ったりして、お昼にはみんなでかやぶき山荘「格山」に戻ります。採ってきた食材(お米は去年のもの)を実際に調理してランチをするというものです。羽後町の皆さんと企画していた時に「羽後町はやっぱり有名な蕎麦だろう」とそば打ちまで体験、採ってきた山菜と一緒に「山菜天ぷら蕎麦定食」を作りました。

【おにぎり作りに行列】
そば打ちが始まり、職人さんん手さばきに参加者は感動、真剣な眼差しです。山菜も一つ一つ下処理があって、中には食べられない草木も混じっていて、山菜の極意を教えてもらっていました。そんな中、羽後町の女性陣達は横でせっせとおにぎりを握っていました。「たぶん、蕎麦だけじゃお腹いっぱいにならないんじゃないかな?」と大きな体の外国人を見て、すばやくおにぎりを握っていました。

それを見つけた外国人参加者が”Hiroshi! Can I do this, making onigiri?(ひろし、これ!おにぎり作りやって良い?)”と聞いてきました。私はおにぎりはあんまり面白くないんじゃないかなと思いながらも「良いよ!」と言って参加者を女性陣の中に入れました。すると、他にも参加者が集まってきて、どんどん輪が広がっていきました。

【おにぎりが三角形である秘密】
もともとおにぎり作りは体験という意識はなく、蕎麦作りがメインだろうと組んでいました。しかし、なぜか参加者の盛り上がりが異常だったんです。

参加者がこんなことを言いました。”I see, I see. Now I understood why Onigiri is triangle. Japanese make onigiri with hands like that! (あー、なるほど。なんでおにぎりが三角形かわかった。日本人はこんな風におにぎりを手で握ってるんだ)” 素手でおにぎりを綺麗に握る姿を見て、すんごく納得していました。

外国人にとっておにぎりはすでに馴染みのある日本の食事になっています。なぜなら海外に進出するコンビニでおにぎりを見かけたり、アニメでもよく出てくるからだそうです。しかし、実際に直で握っているところを見た人は少ないです。だからなぜおにぎりが三角形なのか、想像することはこれまでなかったんだと思います。

列になったみんなはおにぎりを握っていきます。これが意外に難しい。炊きたてのご飯はとても熱く、まず掴むことができません。手につかないようにまず水に手をつけることを教えてもらいますが、加減が掴めずびしょびしょになってしまったりと、簡単にはできないのです。『おもしろい!これがコンテンツになるんだ』と思った瞬間でした。

日本人にとっては当たり前。それが外国人にとっては面白さとして受け止められる。さらに言うとおにぎりが既に海外に知られているということが重要なのかもしれません。「みんな知っているから入りやすい。でも実際入ってみると、結構深い」そんなコンテンツが受け入れられやすいと感じています。

カテゴリー: DMOTaste of Nature